海外在住者にとって、不安の一つに病院問題があるのではないでしょうか?
私が以前住んでいた国は、医療が発達していたし、ほとんどの人が英語を話せたし、病院には日本語通訳サービスがあったので、快適に過ごしていました。
ところが、このスイス、医療は世界でもトップレベルなのですが、なのですが。。。。とにかく普通に病院に行くことができないのです。
何故かというと、各家庭にホームドクターがいて、もし何かあったらまずはホームドクターに相談して、そこからお医者さんを紹介してもらえる、という仕組みがあるからなのです。
更に、スイスは健康保険料も医療費も高額で、スイス居住者は健康保険に加入義務があります。病院に行けば行くほど生活に負担がかかるので、安易なことでは病院に行かないんだそうです。
でも、でも、日本に住んでいたころは、ちょっとニキビができても病院行っていたし、風邪っぽかったら病院行ってたし、なんか目が痛かったらすぐ眼科行ってたし・・・とにかく私は病院が生活の一部だったので、そのホームドクター制度にかなり困っていたのです。
私達はスイスに来てもう8ヶ月も経ちますが、未だにホームドクターはおりません。(てか、どうやってホームドクターつけるの???)なので、何かあったら非常に困るわけです。
以前のブログにも書きましたが、一回ぎっくり腰をやった時は病院ではなく、整体を紹介してもらって行けたからまだよかったものの、今回はなんとなんと目に「ものもらい」が・・・
「ものもらい」くらいでギャーギャー言うな!ってお思いかもしれませんが、そういうわけにもいかないんです。とにかく気になる気になる。。。日に日に大きくなるし、困ったので、まずは常備薬のロキソニンを3日くらい飲んでみました。でも全然よくなりません。で、困って色々調べたらドラッグストアで「ものもらい」に効く薬が買えるという情報を得ました。
ということで、評価の高い薬局に行ってきました。(だって、今心が弱っているので優しい薬剤師さんに当たってほしいから・・・)
スイス内には、このような薬局がとてもたくさんあります。恐らく、みんな病院に行かないので、自力でなんとかするために、たくさんあるんでしょうね。
早速、朝一で行きました。
私「ボンジュール!英語話せますか?」
薬剤師さん「ボンジュール!はい!話せますよ!」
私「目が痛いのだけど、目に効くお薬ありませんか?」
薬剤師さん「えー、目が痛いのは分かりましたが、あなたは何の薬がほしいの?」
私「あ、、(やっぱ診てくれないか・・・)では、これ下さい(事前に調べて写メしておいた)」
薬剤師さん「ああ、これありますよ。はいどうぞ、1日3回つけてね。ちゃんと両目に2滴づついれるのよ」
みたいなやりとりがありました。
それで買ってきたのがこれです。
これは使い切りタイプの点眼薬です。期待ができそう!
中はこんな風になっていて、清潔に保たれています。お値段11.9フラン(約1,400円)
薬を買えて、すごく満足して帰りました。家に帰って早速つけました。なんか治りそう!
ところが・・・3日つけても、全く治る気配なし・・・むしろ悪化してものもらいが大きくなって膿がたまり始めました。。。辛い・・・怖い・・・不安・・・
ということで、意を決して病院に行くことにしたのです。もちろんホームドクターがいませんから、とにかくすぐ診てくれそうで英語が通じそうな病院を探しました。
すると、近くにジュネーブ大学病院の眼科があるよ!と主人が教えてくれました。もうここにとにかく行こう!と思って、まずは朝一番で電話しました。
私「ボンジュール!英語話せますか?」
受付「ボンジュール。はい?私は英語わかりません。あなたが何を言っているのかわかりません。」
私「(つたないフランス語で)あなたは英語が話せますか?」
受付「あー、ちょっとまっててね」
暫く待つと別のマダムに電話が変わりました。
マダム「ボンジュール!どうかしましたか?」←英語
私「目がとても痛いので、お医者さんに診てもらいたいです」
マダム「ここは緊急病院だから24時間やってるし、予約いらないから直接来ても大丈夫よ!」
私「本当ですか!ありがとうございます。すぐ行きます」
マダム「場所分かる?住所は○○○・・・・」←なんて親切(泣)
私「分かります!ありがとうございます!」
マダム「あ、パスポートと保険証、IDカードを持ってきてね。ところで保険会社はどこ?」
私「○○です」
マダム「OK!では後でね」
てな感じのやり取りがありました。優しいマダムで良かった・・・
で、すぐに大学病院へ向かいました。
スイス国鉄の駅でいうとシャンペル駅のすぐ近くです。電車を降りたら、「Hopitaux(病院)」と書いてある方向に進んでいきます。わかりやすい!
頻繁に看板があるので、とても行きやすいです。
この地下通路の先に行くとジュネーブ大学病院の目の前に出ます。
看板もあるので、自分が行きたい科の方向へ行きます。眼科は「Ophtalmologie」ですので、左へ。。。
歩くこと数分で着きました!お医者さんに診てもらえると思うと嬉しくて、浮足立ちます。
早足で中に入ると、まず手の消毒をしました。そのあと、入り口に立っている女性に聞かれます。
入り口の女性「ボンジュール!予約ありますか?」←フランス語
私「ありませんが、朝電話しました」
入り口の女性「緊急なの?」
私「はい!!!!緊急です!!!!」
入り口の女性「あ、じゃぁそこの番号札取ってね」
で、この番号札をゲットしました。9時9分で21番目ですが、すでに19番まで呼ばれていました。
5分くらい待ったら、21番が呼ばれたので、受付に行くと問診が始まりました。
受付のムッシュ「予約してる?」←フランス語
私「いえ、していません。私はここに初めて来ました」←英語
受付のムッシュ「え?僕、英語分からないよ。フランス語かイタリア語かドイツ語話せる?」←フランス語
私「いや・・・え・・・じゃあ・・・ジュネプパ ランデブー・・・」
受付のムッシュ「はぁ。話せないならあっちの受付行って!あそこのマダムは英語が話せるから」
てな感じで問診は進まず、違う受付に案内されました。そこで待っていたマダムは・・・
マダム「ボンジュール!どうしたの?」←英語
私「目が痛いんです。先生に診てもらいたいです」
マダム「あら、緊急なの?」←また聞かれた。ここは緊急ということで統一しないと診てもらえなそう・・・
私「はい!!!!緊急です!!!」
マダム「そう、じゃぁ、パスポートとIDカードと保険証出してね」
私、3点セットをマダムに渡す。
マダム「あら!この保険証は○○じゃない!朝電話くれた子ね!」
なんと、朝電話で対応してくれた方でした。てかこの病院、大学病院なのに英語話せる人がこのマダムしかいないの???
で、ここでカルテを作成してもらうのですが、かなり細かく聞かれました。家の住所、電話番号、主人の名前、職場、私のメールアドレス、あとなぜか私の旧姓。最後に、なんで目が痛くなったのか聞かれました。事故でも遭った?と言われましたが、そうではないので違うと言いました。やっぱり救急病院だから事故の人が多いのかな?
カルテの作成が終わったら、私の個人情報が詰まったバーコード付きのシールが大量に貼ってある紙を渡されて、「青のラインに沿って進んだ先の待合室で待っててね。そしてその紙を投函してね」と言われました。
青のライン・・・
コレかー!!!
すごくわかりやすい!青のラインをたどっていくと診察室の前に辿り着きました。
待合室の前にはマダムに言われたポストがあって、そこに紙を入れました。私が待合室に着いた時はすでに5人くらい待っていましたね。
待つこと20分、先生が待合室にいる全員に簡単に話しかけてくれて、状況を確認したあとに私が呼ばれました。意外に早かった!
先生はもちろん英語が話せます。まず最初に、視力検査からします。前にもスイスで免許を申請したときの視力検査の話でも書きましたが、こちらの視力検査はアルファベットを読み上げるものになっています。
たまたまなんですが、最初に表示されたアルファベットが「D、C」でした。このときの私は、もうすっかりテンパっていて、「C」が日本の視力検査の「右」だと思っちゃったんですよ。なので、「D、right」とか言っちゃって、先生も「??????」みたいな(笑)しかも、何を思ったか私、「あ、私の発音が悪いから通じないのかな?」とか思ってもう一回大きな声で「D、right」って言ったんです。まぁ、もちろんまた先生が「??????」って顔したので、そこでやっと気が付きました(笑)で、無事「D、C」と言って次に進みました。ちなみに、次は5つもアルファベットが並んでいました。ああ、アルファベット読み上げるの結構難しい・・・
両目の視力検査が終わったところで、色々聞かれます。いつから痛いの?とか、目が痛い以外に気持ち悪いとか食欲ないとか変わった症状はない?とか、アレルギーはない?とか、始めての症状なの?とかとか。とりあえず一通り答え終わると、顕微鏡で診てもらえます。それで適切な処置をしてくれて、最後にアドバイスとサイン付きの処方箋を渡されました。
なんて、安心感・・・
ところが、私の病院でのアドベンチャーはまだ終わりません。処方箋をもらったのはいいのですが、会計とかどうしていいのか分からなかったのです。で、また初めの受付に戻ったら、英語を話せるマダムが別のカウンターに行っちゃってて・・・捕まえるのにとても苦労しました。3人にたらい回しにされて、やっと英語を話せるマダムを捕まえられました。「診察が終わったけど、お会計はどうしたらいいの?」と聞いたら、「後日郵送で来るから、あなたはもう帰っていいよ」と言われました。あ、そうなんだ。。。
で、近くの薬局にお薬を貰いに行きました。
この薬局は評価がめちゃくちゃ高い薬局らしいです。安心感・・・
中に入ると、カウンターも4つくらいあって、待たずにお薬をもらえました。これまた、カウンターのお姉さんがとっても優しくて、しかも英語もOKで最高でした!一つ一つ丁寧に説明してくれましたよ。
ちなみに、お薬の会計も後日郵送でくるそうです。病院代とお薬代でいくらなんだろう・・・また結果を報告しますね(笑)
家に帰って、すぐにお薬の開封です!
一番左は清潔なガーゼで毎日1回、温めたものを目にあてて30秒マッサージするもので、右の箱は点眼薬です。1ヶ月分なのですが、24本しか入ってないのに、1日に6回もささなければいけません。どうやら、1本開封してから12時間有効なので、それをちょっとづつ使うみたいです。一番下が軟膏です。1日3回患部とそのまわり、目の中に塗ってマッサージします。
驚いたのが、飲み薬がないということです。お薬を飲まずに治せるに越したことはないので、いいことかもしれませんね。とりあえずもらってきたので1ヶ月で治るか、また報告しま〜す!
ちなみに、私、英語も全然話せません。。。フランス語も本当にちょっとのレベル。。。
日本語★★★★☆
英語★★☆☆☆
フランス語★☆☆☆☆
くらいな感じです(泣)
以上、病院に行くのに苦労した話、でした。
私が行った眼科「Urgences ophtalmologie HUG」の場所はこちら↓
最後までお読み頂きありがとうございました。スイスで病院って行きくいよね・・・!と思った方は、ぜひ「ぽち」っとお願いします♪
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