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🇪🇸時間がない人にもおすすめ!これだけ見ておこう「グッケンハイム美術館ビルバオ」見どころ10選!

2022年10月5日

ビルバオは、スペイン北部屈指の港湾都市です。その地理的な関係からか、鉄鋼や 造船の街として栄えたのですが、20世紀末には衰退してしまいました。その打開策として、アートによる都市再生プログラムが発足し、1997年にグッケンハイム美術館が完成しています。

グッケンハイム美術館といえば、アメリア・ニューヨークにもありますが、ビルバオはその分館という立ち位置なんだそうです。

ちなみに、ニューヨークのグッケンハイム美術館はアメリカの鉱山王「ソロモン・R・グッゲンハイム財団」が運営する近現代美術専門の美術館で、世界遺産リスト登録物件である「フランク・ロイド・ライトの20世紀建築作品群」の構成資産となっているそうです。

さて、そんな偉大な美術館の分館ビルバオグッケンハイム美術館はどんな建物で、どんな作品を見ることができるのでしょうか?

Guggenheim Bilbao Museoa(グッケンハイム美術館ビルバオ)

グッケンハイム美術館は、カナダ人建築家のフランク・オーウェン・ゲーリーさんが設計した建物です。

写真からもお分かりのように、遠目から見ても凄く斬新!とにかく不思議な形でした。世界中にある彼の作品はどれも不思議な形なのですが、どこかオシャレ・・・!

見どころ①「Puppy」

さて、美術館の正面にやってきましたよ!

正面には巨大な「Puppy」がお出迎えしてくれます。こちらは、なんと高さ14.2m!しかも、本物のお花が埋め込まれています。

そのため、季節によって「Puppy」の色が変わるんだとか!私達が行った日は白い「Puppy」でした。可愛い〜♪

「Puppy」はビルバオ市の象徴でもあります。ちょっと近づいてみましょう。

見上げるほど大きい・・・!

この作品は1992年にアメリカの美術家Jeff Koons(ジェフ・クーンズ)さんによって造られました。

巨大な「Puppy」を見たので、中に入っていきます。

入場料は、私達が行った8月は大人一人18ユーロでしたが、現在は12ユーロのようです(季節によって変わるのかも?)。また事前にオンラインで購入しておくと10ユーロでした!

事前購入はお得ですね♪

見どころ②「Tulipanes」

入り口入ってすぐ、まずは外の展示エリアへいきました。ここには、「Puppy」の作家さん同様アメリカの美術家Jeff Koons(ジェフ・クーンズ)さんの作品「Tulipanes」があります。

メタリックな5色の大きなチューリップはとても綺麗でした。高さは2メートル、幅5メートル以上もあるそうです。

この作品は、誕生日パーティー、休日、春の到来を表現したものらしく、彼の子供時代を思い出して作ったんだとか・・・!

なんだか、ハッピーな作品ですよね♪

見どころ③「ARCOS ROJOS 」

奥に見える赤いアーチは、Daniel Burenさんの「ARCOS ROJOS 」という作品です。博物館の 10 周年記念として作られた作品で、2007年に完成しました。3つの円を切り取って作られたアーチは、とても目を惹きますよね!

見どころ④「FUENTE DE FUEGO」

※お写真は公式HPからお借りしています。

また、手前の水の中に四角のオブジェクトがいくつかありますが、これも作品なんです!Yves Kleinさんの「FUENTE DE FUEGO(火の泉)」という作品で、死後の作品となってしまったそうです。次々と立ち昇る炎が、穏やかな水面に映るアートとなっています。

毎日決まった時間になると炎が上がり、4分ごとに1分間萌え続け1時間の間その炎を見ることができます。以下にスケジュールを書いておきますが、太陽の光の関係で細かく時間が決められているようでした。

3月:午後7時30分から午後8時30分
4月:午後8時30分から午後9時30分
5月~7月:午後9時~午後10時
8 月 ~ 9 月 : 午後 8 時 30 分 ~ 午後 9 時 30 分
10月:午後7時30分から午後8時30分

夜の間しか見ることができないので、事前にスケジュールを確認して是非見に行かれて下さいね♪

ちなみに、私達は美術館に行ってからこの事実を知ったので夜の炎を見ることができませんでした(泣)残念〜・・・

見どころ⑤ESCULTURA DE NIEBLA Nº 08025 (F.O.G.)(霧の彫刻)

この作品は、日本人アーティストの中谷富士子さんの作品です。

タイトルの通り「霧の彫刻」ですが、こちらも決まった時間にしか見ることができません。私達は美術館に訪れた時刻は見ることができなかったので、時間を置いてまた訪問してみましたよ!なので写真の角度が美術館の外からなんですが、お分かりいただけたでしょうか!?

もくもくと真っ白い霧がでています。最初、「これがアート???」と不思議に思ったのですが、様々なことが計算された素晴らしい作品なのです。

水、空気、気流、時間と微妙にコラボレーションしていて、霧は儚いものというテーマで作ったそうです。グッケンハイム美術館以外にも様々な場所で霧の彫刻を発表しているそうなので、日本でも見かけることがあるかもしれませんね!

作品は、午前 10 時から午後 8 時まで、毎時に 8 分間見ることができますよ!

見どころ⑥「EL GRAN ÁRBOL Y EL OJO」

今度は、反対側を見てみると、Anish Kapoorさんの作品「EL GRAN ÁRBOL Y EL OJO」があります。

水の上に浮かんだ銀色のモニュメントで、73個の反射球体で構成されています。複雑な数学的および構造的原理を研究し続け、この作品を完成させたらしく、球体の表面がお互いに反射して光が屈折し、同時に形状と空間を作るんだとか・・・この作品を通して、私たちの世界の不安定さと儚さを思い出してもらいたいそうですよ・・・!深い・・・!

美術館の中に戻ってきたよ!

では、外の作品を見たので、美術館の中を見ていきましょう!外の作品でもすでに満足できましたが(笑)これは、中もとっても期待できますね♪

それにしても、内側からみた建築も凄い・・・!

美術館は1階〜3階となっており、1階は現代アートの巨大展示、2階は主に特別展、3階は抽象現代主義の作品が展示されていました。(時期によって変わります)

天井からは、不思議なライトが・・・!なんかカッコいいですね!

見どころ⑦「INSTALACIÓN PARA BILBAO」

こちらの、現代的なネオンのような作品はJenny Holzerさんの「INSTALACIÓN PARA BILBAO」という作品です。

高さ12mの両面発光ダイオードの 9 つの垂直パネルで構成されています。バスク語、スペイン語、英語で様々な格言が流れ続けています。基本的に悲観的な文章が流れていますが、何の文字が流れているのか探すのが面白かったですよ!

また、内側に入ることもできます。内側は青い文字でした!

見どころ⑧「LA MATERIA DEL TIEMPO」

次はRichard Serraさんの「LA MATERIA DEL TIEMPO」を見ていきましょう!入る前に、このような図面があるので、まずこれを見てから入るとより理解が深まります。

え?入るって何?って・・・それは、続きを読めばわかります・・・!

なんと、巨大なモニュメント?迷路みたいなものが何個もある部屋なのです!

もちろん中に入ることができます。ただただ茶色い壁の道を歩き続けるだけですが(笑)

作品が目線の高さではわかりにくので2階に上がってみました。すると、2階からの眺めは・・・

作品の全体像を見ることができました!目線の高さにあるときは、よくわからなかったのですが、2階から見下ろすと作品の美しさが一目瞭然ですね。

さまざまな比率(広い、狭い、細長い、圧縮された、高い、低い)の廊下を歩くことによって、常に予想外なハラハラドキドキを提供させてくれました。不思議な気持ちになれる作品で面白かったですよ!

特別展

私達が美術館を訪問した日は特別展としてクラシックカーの展示がされていました。

1800年代のベンツやポルシェなどカッコいい車を見ることができました。

また、車の他には車を題材にした絵画や、

当時のポスターなども展示されていました。

こちらは、1886年のベンツですって!これがベンツ・・・!?クラシックでカッコいいですよね!

後ろのモーターがむき出しになっていて、メカ好きさんには堪らないんじゃないかなと思いました(笑)

こちらは、1936年のブガッティですが、なんて未来的なデザインなんでしょう・・・!これが今から90年以上前に作られていたなんて不思議ですよね!?

こちらは全部木でできた車でした!1936年に製造されたそうです。なんてエコ・・・!?でも、本当に走るのかは疑問です・・・

こちらは、フォルクスワーゲンの車ですが、なんと扉が正面にありました(笑)凄い画期的ですよね!(笑)

あとは、ちょっと興味深かったのはこちらの作品です。こちらは、2015年に作った東京大学のプロジェクトらしく、2021年の東京をこのように考えていたそうです。ビルの上が繋がっていて、その上を車が走る・・・ドラえもんの世界ですが、いつか本当にこんな東京になる日がくるんでしょうかね・・・?

抽象現代主義の作品たち

ここからは、抽象現代主義の作品を見ることができます。

抽象現代主義とは、1940年代後半にアメリカ合衆国で起こり、世界的に注目された美術の動向のことを指します。その特徴としましては、画面に中心がなく、地と図の区別がない均一な平面であり、キャンパスは作家の描画行為の痕跡(フィールド)であると考え、創作過程を重視する傾向にあり、巨大なキャンバスを使っています。

言葉で並べてもなんだかあれなんで、作品を見ていきましょう!

まず正面の大きな作品はAnselm Kieferさんの「TIERRA DE LOS DOS RÍOS」という作品です。この作品は、チグリス川とユーフラテス川に囲まれた土地、古代バビロンの発祥地、ギルガメシュの故郷を指しているそうです。

また、手前の不思議なモニュメントもAnselm Kieferさんの作品で、タイトルは「BERENICE」です。「BERENICE」を近くで見ると髪の毛が生えているのですが(怖い)実は、それに意味がありました。

「BERENICE」は紀元前 3 世紀のキレネ (現在のリビア) のベレニケ王女の伝説がもとになっています。

ちょっと簡単にそのストーリーと作品の説明を・・・

夫の安全な帰還を促進するために、ベレニスは長い髪を犠牲にしてヴィーナスに提供ました。その後、髪の毛は寺院から消え、夜空の新しい星座に変わったと言われています。

これをもとに、作品が作られたのですが、この彫刻全体は、「飛行機の主翼と胴体の残骸」これを通して神話を表現し、髪の毛の束は、消費された燃料または有毒な黒い煙を表現しているんだとか。

なんか深すぎますが、現代と神話を関連付けた作品ですね。

こちらの作品はAndy Warholさんの「CIENTO CINCUENTA MARILYNS MULTICOLORES」という作品です。見てお分かりの通り、マリリン・モンローがモデルとなった作品です。なんだか、とても目を惹きますよね!

最後の部屋には、1枚数億円とする作品が展示されていました。しかも、ガラスなしなので間近に見ることができます・・・!

一番大きなオレンジの作品はこのあとご紹介するのでそれ以外を簡単にご紹介します。

左のカラフルな作品はWillem de Kooningさんの「VILLA BORGHESE」という作品です。黄色の太陽、青い空と水、緑の草と葉を表現しているそうです。

中央の茶色の作品はClyfford Stillさんの「SIN TÍTULO」という作品です。不穏な印象を与えるために、より不穏な色合いを優先して、典型的な「美しい」色を省いているそうです。

右の真っ黒の作品はRobert Motherwellさんの「IBERIA」という作品です。Robert Motherwellさんは、アメリカの抽象表現主義 の画家、版画家で当時のニューヨーク学派の最年少の一人だったそうです。

※ニューヨーク学派とは、1950 年代と 1960 年代にニューヨーク市で活動したアメリカの詩人、画家、ダンサー、ミュージシャンの非公式のグループです。有名なアーティストが数多く参加しています。

1936 年にスペイン内戦が勃発、当時21歳のRobert Motherwellさんは非常に大きなショックを受け、1958 年に初めてスペインを訪れたとき作品名にもある「IBERIA」というタイトルでいくつか作品を描いたそうです。この作品の大きな特徴は左下の小さな開口部だけが表面の暗さを和らげていいるんだとか!是非近くで見て下さいね。

見どころ⑨ 「タイトルなし」Mark Rothkoの作品

こちらは、ラトビア出身のユダヤ系アメリカ人画家、Mark Rothko(マーク・ロスコ)さんの作品です。一見誰でも描けそうな感じの作品ですが(失礼)、物凄く価値のある作品です。何層も色素の薄い絵の具を重ねて出来上がる彼の作品は、他の人には真似できない作品なだけに、見る人を魅了する力があると言われています。

この一つ前の写真からもお分かり頂けたように、とても大きな作品となっています。

作品の真正面には椅子があるので、何も考えずに見続けてみましょう!

ちなみに、Mark Rothko(マーク・ロスコ)はスイスの様々な美術館でも見ることができます。一番たくさん展示されているのは、スイスで最も入館者の多い美術館「Fondation Beyeler(バイエラー財団)」です。こちらの美術館もとっても素晴らしいので、是非見に行かれて下さいね♪

「Fondation Beyeler(バイエラー財団)」の記事はこちらから読めます↓

🇨🇭スイスで最も入館者の多い美術館「Fondation Beyeler(バイエラー財団)」

Basel (バーゼル)にある、「Fondation Beyeler(バイエラー財団)」という美術館に行ってきたので、ご紹介したいと思います。 この週末の旅行記もありますので、是非こちらからお読み下さ ...

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お土産屋さん

一通り、美術館を見たらお土産さんです。お土産さんに行く途中天井を見上げてみたら、雲みたいな不思議なオブジェクトがありました!

気に入った作品のポスターや置物、本が売っていますのでお土産に是非ご購入してくださいね♪

美術館の外を散策

美術館を出て、最初に美術館の中から見た作品や、まだ見ていなかった作品を見に行きました。

こちらは、見どころ⑤でご紹介したAnish Kapoorさんの作品「EL GRAN ÁRBOL Y EL OJO」です。さっきは逆光でしたが、反対側から撮影すると綺麗に撮れました!それにしても、存在感のある作品ですね・・・全ての球に同じ景色が写り込んでいるのも不思議・・・

見どころ⑩「MAMÁ」

さて、忘れちゃいけないもう一つの作品、この巨大蜘蛛はLouise Bourgeoisさんの「MAMÁ」という作品です。

「MAMÁ」・・・?え?お母さんってこと?と思った方がいたかもしれませんが、そうらしいのです!Louise Bourgeoisさんの母親のオマージュとして作られた作品で、(蜘蛛がお母さんのオマージュってどういうこと!?)母性の二面性を表現しています。母親は保護的であると同時に略奪的な面を、この作品「蜘蛛は繭を作るのにも獲物を狩るのにも絹を使うので、母性は強さと脆さを持っている」で表現したのだそうです。

高さが9メートルと圧巻なので、是非近くで見てきて下さいね!

まとめ

今回は、グッケンハイム美術館ビルバオの見どころをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

今日ご紹介した作品以外にもたくさんの魅力的な作品を見ることができますので、是非ご自身の目で素晴らしい作品を見てきて下さいね!

ビルバオ・グッゲンハイム美術館の場所

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