スイスではロックダウンが段階的に解除され、3月頭から美術館・博物館へ行くことができるようになりました。もともと土日はスイス全土でお店が閉まるので、週末にすることと言ったらホームパーティーか美術館・博物館めぐりかピクニックくらいなんです。その美術館・博物館巡りが開放された今、もう行きまくるしかないということで、ジュネーブにある「Musée Ariana」に行ってきました。
奥に見える素敵な建物が「Musée Ariana(アリアナ美術館)」です。
「Musée Ariana(アリアナ美術館)」は、19世紀後半にジュネーブの慈善家や著名なコレクターの陶器やガラス作品を展示するために建てられた美術館です。
美術館は国連のすぐ横で、とても静かで自然豊かな場所にあります。
今は3月半ばですが、桜が咲き始めてとても綺麗でした。
この美術館の敷地内には、梵鐘があります。この梵鐘は、品川寺が寄贈したもので、江戸時代の末期に行方不明となり、1867年のパリ万国博覧会や1871年のウィーン万国博覧会に展示されていたようです。詳しくは前のブログを読んでくださいね♪↓
🇨🇭ジュネーブ市内をお散歩〜国連・壊れた椅子、アリアナ美術館、欧州原子核研究機構(CERN)と不思議な川「Jonction」
桜を見ながら美術館の入口まで来ました。白とラメピンクの建物で、とても可愛いです。
美術館の入口は基本的にこのように閉まっていますが、扉に「Ouvert Open 」と書いてあるので、開いていることが分かりました。たまに、何も書いてない美術館もありますが、扉に近づくと自動で開くか、押せるので試して見てください。
中に入ったら、たくさん人がいたので、驚きました!!奥にいる人達は並んでいるのかな・・・と。でも、よく見てみるとなんと!!全部人形でした(笑)遠目だと本物に見えるから焦りましたよ〜。近くで見ると怖いです(笑)
チケットは、3種類あって、通常展は5フラン(約600円)、特別展は12フラン(約1,400円)、通常展+特別展だと14フラン(約1,600円)です。そして、毎月第一日曜日は無料です。また、3月いっぱいのみ毎週末無料だそうです。
こちらの美術館はSwiss Museum Passがあれば入場料無料です。Swiss Museum Passについては以前のブログを読んで下さいね♪
今は無料で入れますが、受付に行くと自分が住んでいる住所の郵便番号と生年月日を聞かれました。なんでだろ?(笑)
受付を済ませたら、いつものようにコートと荷物を預けに行きます。
こちらの美術館ではロッカーは1フランコインが必要です。最後にお金は戻ってきます。身軽になったら見学開始です!
今回の特別展は日本の陶器コレクションでした。タイトルは「菊・ドラゴンと侍」です。なんで?(笑)まぁ、菊は日本の天皇家の家紋である菊花紋章だから、もしかしたら天皇家の陶器とかあるかも知れないってことで理解できるのですが、ドラゴンって何??ドラゴンってどちらかというと中国じゃ・・・ない??(笑)あと、侍は日本のイメージですが、陶器と何か関係ある?まぁいいや。
今はコロナ禍なので、入場制限をしていました。1回に入れる人数は30人までです。少し並んでいたので、私達も並んで待つことにしました。
入口から見える壺がとても豪華でキラキラしていて期待が高まります!日本のあのような陶器を今まで見たことがないですからね!そして、待つこと数分で中に入れました。ちなみに、見学するためのルートが予め決まっていて、自由にウロウロはできません。写真にあるように、白い矢印に沿って見学していきます。
今回の特別展では、スイスにとっても最も貴重な日本のコレクションが展示されているそうです。伊万里焼、有田焼、九谷焼、柿右衛門、九谷焼、鍋島、薩摩、清水焼きなど日本を代表する焼き物がたくさん展示されていました。17世紀にヨーロッパに輸出されてからずっと西洋人の心を魅了しているそうです。
とても美しい陶器が並んでいます。
このように、各焼き物ごとに説明もありました。
展示の仕方が斬新ですね。
こちらは瀬戸と横浜のコーナーです。幕末~明治にかけて、横浜などの貿易港近くで生産された「横浜焼」と言われる陶磁器が多くヨーロッパに輸出されていたらしいです。なので、日本では圧倒的に数の多い有田焼きや九谷焼のように一つの展示ルームが作られるほどたくさんの焼き物が展示できたのですね。
ぱっと見、洋食器のようですが近づいてみると・・・
とても、日本らしい絵が描かれていました。現地の方々もとても興味深そうに見ていました。
こちらは、最後のレーンに飾ってあった有田焼のティーセットです。形は洋風なのに柄が日本的で美しいですね。
ちょっとコメント読んでみよ〜っと思って見てみたら、ん???
「Arita:Thé,café,chocolat」
「Arita=有田焼」ということは分かりました。「Thé=茶」これも分かります。日本ではお茶を飲みますしね。「café=コーヒー」明治時代といえば、海外のものがどんどん入ってきていた時代ですからコーヒーも飲んでたのもなんとなく理解できますよね。「chocolat=チョコレート」ん???ちょっと待って、いや、わかりますけど、スイスではホットチョコレートはコーヒーと同じくらい日常的な飲み物ですけど、当時の日本でホットチョコレート飲んでたかな??しかも、その陶器で???(笑)たぶん、いや絶対この説明を作った方の独断で書いたでしょ??とツッコミをいれたくなるような説明文でした。(笑)
この日本の特別展はとても広く、たくさんの作品があって本当に面白かったです。遠く離れたスイスにこんなにたくさんの日本の歴史ある陶器があって、しかも状態もとてもよくて、大切にしてもらえたことが日本人として嬉しくなりましたね。
さて、特別展を十分に見たら常展を見に行きます。
建物の中は本当に美しい造りでした。
そして、また矢印がある・・・この通りに進まないと、注意されるから気をつけないと!(特別展で矢印を無視して歩いたら注意されました・・・)
廊下の窓からは美しいお庭を見ることができました。
2階の常設展では1880年〜1950年のスイス各地の歴史ある陶器を見ることができます。
お皿の作り方や絵の書き方や色使いがやっぱり日本とは全然違いますよね。白の余白を生かしている用に感じます。
豆やオリーブ、キャベツなどの陶器もありました!遠くから見たらオリーブや豆は本物みたいですね!
こちらはジュネーブ州の陶器ですが、また他と違って特徴ありますね。人の顔が多め・・・・?
こちらは、驚くことに暖炉です!とってもおしゃれな暖炉ですね。こんなのが家の中にあったなんて素敵です。
スイスの色々な州の州旗を描いたお皿もありました。
また州が変われば色使いも変わります。黄色い縁取りのお皿は可愛いですね。
隣の部屋はコンテンポラリーアートの部屋となっていました。コンテンポラリーアートを理解するのはまだまだ難しいですね・・・
展示物を見て廊下に出るとカフェがありました。
今は、ロックダウンで全てのイートインが禁止されているので、ここでコーヒーを飲むことは出来ませんでしたが、レトロなテーブルと椅子が素敵な雰囲気なので、ロックダウンが解除されたら来てみたいです。
カフェの横には世界中のコレクションがたっぷりと展示してありました。
このオーロラがかったお皿がとても美しくて目をひきました。
ハンガリーの陶器はピンクベースにお花の模様でとても可愛かったです。
さて2階(スイスでは1階)をぐるっと一周したので1階(スイスでは0階)に行きます。
ここにも、世界各地の陶器が綺麗に展示されていました。
天井の装飾も美しくて驚きました!
次の部屋に行く途中には、ステンドグラスが埋め込まれていて明るい日差しを柔らかく部屋の中に入れていました。
途中、王様の部屋のような展示室もありました。「Revilliod room」と書いてあったけど、どういう意味だろ??
そして最後に、日本や中国などのアジア圏の作品が展示してありました。常設展でも日本の陶器を見ることができるので、嬉しいですね。
こちらは柿右衛門の作品です。こんな貴重なものがスイスにもあるとは不思議な感じです・・・
最後に、陶器の素材や制作手順などを学べるコーナーがあります。作品だけを展示するのではなく、勉強できるようになっているのも面白いですね。
駆け足でしたが、Musée Ariana(アリアナ美術館)の中の様子はお伝えできたと思います。外観がとても美しい美術館なので、スイスに来たら是非立ち寄って見てくださいね。
「Musée Ariana(アリアナ美術館)」の場所はこちら↓
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