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🇨🇭廃材再利用の天才!Espace Jean Tinguely - Niki de Saint Phalle(ティンゲリー&ニキ美術館)

2021年6月23日

Fribourg (フリブール)出身の天才アーティスト、Jean Tinguely(ジャン・ティンゲリー)と妻のNiki de Saint Phalle(ニキ・ド・サンファル)の美術館がFribourg (フリブール)出身にあったので行ってきました!

1900年代に建てられたこの建物が美術館になっています。外観からして素敵ですね♪

ちなみに、ティンゲリーはスイスのバーゼルで美術を学んでいたため、バーゼルにもティンゲリー美術館があります。以前行った時の記事がありますので、是非お読み下さいね♪↓

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Espace Jean Tinguely - Niki de Saint Phalle(ティンゲリー&ニキ美術館)

ティンゲリーの作品は大きいものが多いので、美術館の中は開放感のある造りとなっていました。

営業時間は、月曜・火曜が休館日で、水曜〜日曜が11時〜18時まで、木曜日のみ20時までです。

こちらは受付です。入場料は大人7フラン(約850円)、学生5フラン(約600円)です。「Swiss Museum Pass」があれば無料で入れます。

「Swiss Museum Pass」について詳しく書いた記事がありますので、興味のある方はこちらからお読み下さいね♪↓

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受付横には、ニキの代表作である「ナナ」がありました。「ナナ」はシリーズ化されていて、巨大でカラフルな女性というのが特徴です。今回はジャンヌ・ダルクみたいな感じ?の作品で、時には天使だったり、女神だったりするそうです。

「ナナ」を見ながら、一つ目の部屋に足を運びます。すでにティンゲリーの作品はバーゼルで見ていたおかげもあって、とても馴染みがありましたし、期待感でいっぱいでした!

1つ目の部屋に入った瞬間「おぉ〜!!!」ですよ(笑)これこれ!ティンゲリーさ満載のこの感じ♪

まずはこの巨大作品ですが、中央にある赤いボタンを押すと動くんです!

ティンゲリーはゴミ置き場などに行って、捨てらているものを拾ってきて、モーターを加え、動く作品を作ることで有名なのですが、本当に凄いですね!ちなみに、作品タイトルは「西洋の豊かさと全体主義の重商主義の祭壇画」です。ふむ・・・

奥の壁には、22個のニキの作品が展示してありました。ニキの作品ってカラフルでなんか可愛いですよね♪

これらの作品のタイトルは「記憶」ですが、ニキの頭の中にある印象に残っていることを作品にしたのでしょうかね。

こちらは「笑う牛」というタイトルですが、いつものように赤いボタンを押すと牛の顎の部分が動くんですね。そうすると確かに牛が笑っているように見えました!

こちらは、木の根を使った作品です。この作品は、なんと、エネルギー省が買い取ったそうです!

この作品には「侍」というタイトルがついていました。どの辺が侍なんだろうと思って動かしてみたら、トップ部分のナイフみたいなところが、上下に動いて、車輪が前進後退していました。それが、確かに侍に見えるんですよね・・・(笑)

次の部屋に行く前に、同じ部屋にこちらの作品が展示されていました。

こちらは、アメリカ人アーティストのKEITH HARING(キース・ヘリング)さんの作品です。日本でも、ユニクロがコラボしているので見たことがある人も多いと思いかもしれませんね♪他にもアディダス、ラコステ、シュプリーム、リーボック、コーチなどの有名ブランドとコラボレーションしています!

ただ、KEITH HARING(キース・ヘリング)さんはエイズのために31歳という若さで亡くなっています・・・

もともと、ティンゲリーとヘリングは、1983年のモントルージャズフェスティバルで出会ったそうです。当時ティンゲリーは58歳、ヘリングは24歳です。ヘリングはもともとストリートアーティストで、地下鉄とかに落書きしていたようでした。そこからどんどんと人気が高まり、大きな作品を作るようになったそうです。

「アートはすべての人のためのもの」というスローガンをもち、また、恵まれない若者の教育ためや、HIVとAIDSについて一般の人々に知らせることを目的として作品を作っていたようです。

ちなみにこの作品は、ローザンヌの美術館でヘリングが特別展をしている時に、ティンゲリーが訪問して、気に入った作品だったそうです。

それを知ってか、ヘリングがティンゲリーにプレゼントしたそうです。ティンゲリーはそのお返しに、自分の動く作品をプレゼントしたのだとか!

まさに、芸術家同士の物々交換ですね!

2階の展示エリアには、ティンゲリーが実際に着ていた作業服が展示されていました!作業中でも、スカーフを巻くなんておしゃれですね!

ティンゲリー&ニキ

それから、ティンゲリーと妻のニキについての功績をまとめた年表がありました。

もともと、ティンゲリーは、スイス人アーティストのエヴァ・エプリさんと結婚していましたが、のちに今の奥さんである、ニキと出会って、2人は結婚したそうです。ちなみに、当時ニキも結婚していて2人の子供がいましたが、旦那さん納得の上で別居して、ティンゲリーと結婚したそうです。

ティンゲリーはスイス人、ニキはフランス人とアメリカ人のハーフで、最終的にスイス国籍も取得しています。写真を見たときに、ニキはキレイな人だなぁと思っていたのですが、モデルだったそうです。納得の美しさ!

また、超裕福な家庭(父はフランスの貴族の血をひいていて、銀行「サン・ファル & カンパニー」を経営していた。母は、アメリカ人エリート実業家とフランス人女性の娘だったため母の実家も裕福)でした。

まぁ、色々ありましたが2人の仲の良い姿はとても素敵ですね♪

ティンゲリーとニキはおしどり夫婦アーティストとしても有名だったようです!

こちらは、妻のニキの作品でティゲリーのために作ったものです。ティゲリーの名前「ジャン」が入っていますね♪

MS Bastian&Isabelle L

さてさて、ここまでティンゲリーとニキについてご紹介してきましたが、特別展でMS Bastian&Isabelle Lの作品がかなりの割合を占めて展示してありました。

MS Bastiaはスイスのベルン生まれ、IsabelleLはスイスのビール生まれの夫婦アーティストです。ニキが彼らの作品をミュージアム内に展示することを決めたために、たくさん展示してありました。

MS Bastian&Isabelle Lの作品には、アイコン的キャラクターがいて、この白い子が作品の中を旅します。この子の名前は「Pulp(パルプ)」です。初めてみた時、ジブリの「もののけ姫」にでてくる、「こだま」を思い出しました!

そして、Pulp(パルプ)が旅する様子が本当に素晴らしくて、この作品が大好きになりました!完全に好みです!(笑)たくさん写真に撮ってきたので、ご紹介したいと思います!

コチラの作品は3部構成になっています。よく見るとミッキーやモンスターズインクに出てきそうなキャクターがいます。色使いも綺麗で、本当に素敵!

「快楽の庭」というタイトルで2020年の作品です。なんと、Hieronymus Bosch(ヒエロニムスボッシュ)という1450年頃に活躍した画家の「快楽の園」のオマージュだそうです!ネットでオリジナルを見ましたが、確かにそっくりで驚きました!昔の作品を現代風にしているのですね。

これは、ガイコツだらけですが、ハロウィーンみたいです。怖いんだけど、可愛い!こちらもオマージュでして、Breughel(ブリューゲル)の1562年の作品「死の勝利」のオマージュです。

これは、ドナルドダックみたいなのとかミッキーみたいなのがいますね!船に乗って航海しているんでしょうが、嵐に巻き込まれています・・・でも、波??にも顔があって、助けてくれてる!?もちろんPulp(パルプ)もいますね!こちらは、Théodore Géricault(テオドール・ジェリコー)の「メデューズ号の筏」のオマージュだそうです。

これは・・・黒い馬に乗って、倒れている人たちの上を走っていますが・・・奥は砂漠?こちらは、Henri Rousseau(アンリ・ルソー)の作品で「戦争」という作品です。

これらのオマージュは、ネットで検索するとオリジナルを見れるので、是非見てほしいです!本当に構図が一緒ですよ!

次の作品ですが、えー!なんだろう???

ボクサーとか看護婦さんとか色々な人がいますが、右下と左下にリストみたいなのがありますね。作品をよく見ると、それぞれに番号がふってあって、右下のリストとリンクしているようです。名前が書いてあるのですね!凝ってます!!!

左下の文字を読んでみたら、A.YOSHITOMO ... え???「ヨシトモ」? B. B.SIMPSON・・・うん、Bはシンプソンズだ!あとミッキーとか色々書いてあるから、A.YOSHITOMO も何かのキャラクターだと思うのですが、ごめんなさい(泣)私は知らなくて・・・もし知っている方がいたら教えて下さい!

ちなみに、オリジナルはMax Ernst(マックス・エルンスト)の「Au rendez-vous des amis(友達と会う)」です。作品の中に番号をつけることまで一緒でした!

ちょっと、数が多いので、オリジナルの紹介はここまでにしますが、ほとんどがオマージュになっていました。でもオマージュじゃない作品も数多くありましたよ♪

こちらは、崖に立つPulp(パルプ)。杖持ってるけど、なんで?崖の上で危ないから・・・?(笑)

ムーミン谷に遊びに来たPulp(パルプ)!癒やされる〜!

壁一面の大きな作品もありました!こちらはオリジナルの「不思議な楽園」です。

それから、絵画以外にも、このような立体的な作品や(これらにはタイトルが付いていまして上から「Safari-Boat-Toons」、「Fruits coquins」、「Killertomaten-Sprossking」)、

飛び出てきそうな何層にもなった作品や、

ミニチュアお店?みたいな作品もありました。

日本語での情報がとても少ないので、これから彼らの作品を見つけるたびにチェックしていこうと思います♪

そして、最後にご紹介するのは、超超超大作の作品です。まず、こちら「l'art est toujour la même chose」と書いてありますが、日本語訳すると、「アートは常に同じ」と書いてあります。誰の言葉かは記載がなかったのですが、そういえばさっきご紹介したキース・ヘリングも同じようなことを言っていましたし、もしかしたらティンゲリーやニキもそういう考えで、キース・ヘリングが影響を受けたのかもしれませんし、Pulp(パルプ)の生みの親である、MS Bastian&Isabelle L達もそう思っているのかもしれません。

3階の廊下を端から端までの24枚のパネルで作られた超大作です!!オリジナル作品でタイトルは「Bastokalypse」です。

更に、まだまだ続きました!

これだけのものを作るのにどれだけの時間がかかったのでしょうね!とにかく圧巻でした。

最後に上の階から、最初に見たティンゲリーワールドを見て、美術館を後にしました。

まとめ

好きなアーティストなだけに、結構熱が入りましたが、とても楽しい美術館でした!もちろんバーゼルのティンゲリー美術館も素晴らしいので、選べないのですがフリブールの方が、奥さんのニキの作品が多いような気がしました!

以上、廃材再利用の天才!「Espace Jean Tinguely - Niki de Saint Phalle(ティンゲリー&ニキ美術館)」でした。

「Espace Jean Tinguely - Niki de Saint Phalle(ティンゲリー&ニキ美術館)」の場所はこちら↓

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