スイスにお住まいの皆さんはジュネーブに「品川の梵鐘」というものがあることをご存知でしょうか?
以前、アリアナ美術館の敷地内に「品川の梵鐘」があることを知り、見に行ったことがあるのですが、その時からずっと由来など気になっていたのです。
そこで今回は、「品川寺」に行ったら、「何か分かるかも!」と思い見に行ってきたのでご紹介していきたいと思います。
まず、こちらはスイスのジュネーブのアリアナ美術館にある「品川の梵鐘」です。
どうやらこの「品川寺の梵鐘」は、江戸時代の末期に行方不明となり、1867年のパリ万国博覧会や1871年のウィーン万国博覧会に展示されていたようです。どうやってこんな重い梵鐘が日本から海を渡ってヨーロッパに運んだのでしょうか。不思議でなりません。
1929年〜2000年、アリアナ美術館のキュレーターとして努めていたマリテレーズ・クルリーさんの言葉で、「私の日本、それはときめきと審美と友情の国。あなたの日本、それはあなたの思いで育まれる」と書いてありました。とても美しい言葉ですね。
以前、アリアナ美術館についての記事を書いていますので、こちらから是非お読み下さいね↓
「Musée Ariana」の場所はこちら↓
さて、場所は飛びまして、こちら品川にある「品川寺」です。「しながわでら」と呼ぶと思っていたのですが、「ほんせんじ」が正しい読み方と知って、まずびっくりしました。
真言宗醍醐派格本山の品川寺は、平安時代前期に開創され、「品川」の地名の由来となった品川区で最古のお寺だそうです。
大変歴史のあるお寺ですね。早速入っていきます。
まず、目に入ってきたのはこちらのイチョウの木です。なんと、樹齢600年で、指定文化財に指定されているそうで、とても立派でした!
木の横の説明を読んでみたところ、幹周りが5.35メートル、樹高25メートル、樹齢600年という古木だと書いてありました。なんとも迫力のあるイチョウの木でした。上から垂れ下がっている用に見える木の枝?も珍しいですよね!
そして、その反対側にジュネーブの通りの看板を発見しました!
この住所を検索すると、なんと!!!
冒頭でご紹介したアリアナ美術館の住所と一致したではありませんか!びっくり!!!
そして、更にジュネーブと関連づいたものがありました。
こちら、指定文化財の大梵鐘(国指定重要美術品)です!
この大梵鐘は、ジュネーブで見たものとそっくりでした。そもそもどうして、ジュネーブに品川寺と同じ鐘があるのでしょうか?その答えが品川寺で分かりました。
時代は遡ること江戸時代末期、寺域が荒廃し、大梵鐘が海外に搬出されたそうです。その後、大正5年から日本で復興計画が始まり、昭和5年5月5日に一度スイスのジュネーブに搬出された大梵鐘が贈還されたということらしいのです。
昭和5年は1930年ですから、ジュネーブの鐘の横に書いてあった説明書きと一致しました!
その結果、大梵鐘は品川区とスイス・ジュネーブ市の友好関係を結ぶきっかけとなり、駅前の通りが「ジュネーブ平和通り」と名付けられた由縁となったそうです。ん???「ジュネーブ平和通り」・・・?
そうです、実際に「ジュネーブ平和通り」があるのです!
ここには、「この通りは、品川区とジュネーブ市との友好親善の発展を願い命名されました。フランス語で「平和への道」という意味の「Avenue de la Paix」の標識は品川寺の梵鐘を縁に、品川区との友好都市提携を記念してジュネーブ市より寄贈されたものです。1996年3月 品川区」と書いてありました。
ふむふむ。なるほど・・・嬉しいですね♪
ちなみに、ジュネーブ側にある看板に書いてあったのですが、1990年富山圏高岡市の老子製作所で鋳造されたものを1991年9月8日にアリアナ美術館の庭園に設置したそうです。
つまり、ジュネーブにあるのは、江戸時代のものではなく、レプリカということになりますが、ある意味本物なのです!
まさか、一時帰国で現在住んでいるジュネーブに関するものに触れることができるなんて思っていなかったので嬉しかったです♪
「ジュネーブ平和通り」は、「青物横丁」駅から歩いてすぐの場所にありますので、もしスイス在住の皆さん、時間があったら見に行かれてみて下さいね♪
以上、「品川とスイスジュネーブを繋ぐ梵鐘を見に行ってきたよ!」でした。
「品川寺」の場所はこちら↓
「ジュネーブ平和通り」の場所はこちら↓
最後までお読み頂きありがとうございました。日本とスイスの友好の証があって嬉しい!と思って頂けたら、是非「ぽち」っとお願いします♪
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