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🇨🇭Collection de l'Art Brut(アール・ブリュット美術館)

2021年3月11日

3月からスイス全体で段階的なロックダウンの解除が始まり、美術館がオープンしたので行ってきました!

ちなみに、スイス国内には数百という美術館・博物館があるのですが、入場料はどこも20フラン〜30フランくらいします。私達はスイスミュージアムパスというものを持っていて(166フラン(約20,000円))、1年間美術館が行き放題なのです。スイスミュージアムパスが有効なうちに、できるだけたくさんの美術館・博物館に行きたかったので今回は、1日で3つの美術館に行ってきました。

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今日ご紹介するのは、Collection de l'Art Brut(アール・ブリュット美術館)という美術館でスイスのローザンヌにあります。

スイスのローザンヌは、国際オリンピック委員会(IOC)の本拠地がある街です。駅にもオリンピックマークがついていて、オリンピック博物館もある街です。オリンピック博物館については以前ブログを書いていますので、是非こちらお読み下さいね♪↓

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さて、美術館についてですが、美術館の名前になっている「l'Art Brut」は、フランス語で「生の芸術」という意味の造語だそうです。特別な芸術教育をうけず、技法や様式などの既成概念にとらわれない人々がつくりあげた純粋で無垢な芸術作品を集めた美術館となっています。20世紀を代表するフランス人芸術家のJean Dubuffet(ジャン・デュビュッフェ)さんが集めた約5000点のコレクションをローザンヌに寄贈されたことをきっかけに、1976年、18世紀の由緒ある邸宅にこの美術館ができました。

Jean Dubuffet(ジャン・デュビュッフェ)さんは、主に精神病患者や受刑者が病院や牢獄内などで描く作品を収集していたので、アール・ブリュット美術館にある作品のほとんどが、それらの人々によって作られた作品です。現在は、世界各国のアーティストの作品を幅広く収集し、約350人の作品3万点もの所蔵を誇っているそうです。

さて、特別な境遇に置かれた方たちの作品とは、そして、20世紀を代表するフランス人芸術家のJean Dubuffet(ジャン・デュビュッフェ)さんの心を奪った作品とはどのようなものなんでしょうか。数ある作品の中から、私が興味を持ったもののチョイスにはなりますが、ご紹介していこうと思います。

建物の入口にはカラフルで細かく描かれた作品のポスターがあり、とても目を引きました。

美術館の隣はレストランになっていて、普段は食事ができるのですが、今はレストランとカフェのロックダウン中なのでクローズしていました。

では、18世紀の由緒ある邸宅の美術館に入ります。

中にはいると、明るい日差しのはいる受付とショップになっていました。入場料は大人は12フラン(約1,400円)子供は6フラン(約700円)です。営業時間は月曜日が定休日でそれ以外は11時から18時までオープンしています。7月と8月に限っては月曜日も開いているそうです。また毎月第一土曜日は無料となります。

入場券を買ったら、ロッカーに荷物を預けてコートをハンガーにかけます。ヨーロッパで美術館を見学する時のマナーになります。

こちらの美術館はそんなに大きくないので、ロッカーはこれしかありませんでした。基本的に鍵がかかるロッカーです。通常ですと2フランコインを入れて鍵をかけるタイプのロッカーが多いのですが(あとから2フランは戻ってきます)、ここはコインいらずでした。

コートかけは、ロッカーの隣にあります。準備も整ったので館内にはいります。

まずは1階です。黒を貴重とした内装にカラフルで細かい作品が映えます。

1階には特別展として、オランダの作家Willem van Genkさんの作品がたくさん展示されていました。ものすごく細かく描かれています。

こちらは、モスクワの駅を書いた作品です。先程の作品とはタッチが違うので、別人が描いたように思っていましたが、同じ方だとは!

遠くからみても、作品の細かさが伝わると思います。

こちらは「世界の飛行機」というタイトルの作品です。よく見ると、OSAKAとかTOKYOとか書いてあります!

この作品は「ジャパンエアライン」というタイトルです。確かに、日本地図や蒸気機関車、日本のマークがついた飛行機などが書いてありますね。

こちらは、東京駅と京都駅を一緒にした作品です。よく見ると全体像は東京なんだけど、京都の電車が走っていたりします。面白いですね。

こちらはロンドンの駅構内のようです。作品の天井部分が立体的になっていて面白い作品でした。

さて、特別展を堪能したので、2階〜の常設展へ行きます。

階段を登るとすぐ正面にこちらの作品が置いてあります。こちらはフランス人のRatier、Emileさん作品です。彼はもともと農家に生まれましたが、1914年戦争のため故郷を離れました。戦争が終わり農家に戻ってからは、伐採された木材の商人などで生活をしていたそうです。1960年から視力が徐々に落ち始め失明してしまう前にと、このような可動彫刻を作り始めたそうです。エッフェル塔やメリーゴーランドなどたくさんの作品があるそうですが、こちらに展示されていたこの作品にはタイトルがないそうです。でも、よく見ると、てっぺんにメリーゴーランドみたいなものがついたエッフェル塔にも見えますよね!

こちらは、1階で特別展としてたくさんの駅や乗り物の作品を描いていたWillem van Genkさんの作品です。

まさか、絵画以外にもこんな立体的なアートも作っていたなんて・・・

家の中のボードの上に、あちこちから拾ってきた電車の模型などを繋げて作っていったそうです。配置や色使いなどとてもユニークなのにバランスがよくて素敵な作品でした。

こちらは、オーストリア人のWallaさんの作品です。彼は16歳の時に自殺すると行って家に火をつけた過去を持ちます。そのことをきっかけに精神病院に入ることになり、16年後には精神病院に併設された「La Maison desArtistes」(アーティストの家)に住むことになったそうです。様々な言語を組み合わせて言葉を作り、危険から、特に霊、人、そして死から自分を守るお守りとして作品を描いたそうです。また、作品はキャンパスに描いていたわけではなく、部屋の壁や家具などに描いていたそうです。カラフルでポップな精霊達がなんだか可愛いですね。

3階に来ました。

こちらは、日本人の元岡秀典さんの作品です。1978年兵庫県生まれの元岡さんは幼いころから電車が大好きだったそうです。新しいモデルの電車がでるとすぐに写真を取りに行き、このように正面からみた電車の絵を描くそうです。こんなに均一に電車の絵が描かれていると圧巻ですね!これ以外にもたくさん元岡さんの作品はありましたよ!

こちらは、アルゼンチン出身のOfelia Valeirasさんの作品です。なんと、絵ではなく刺繍です。

風を切って走る馬の躍動感が上手く再現されていますよね!Ofelia Valeirasさんは、7人の兄弟と3人の姉妹の10人兄弟の大家族に生まれました。ウールで自分のお洋服も作るそうですよ!

他にも割れたお皿で作った作品や、

牛乳パックに絵を描いて並べた作品や、

立体的な珊瑚のような作品など、みたこともないような作品がたくさんあります。

受付にはカラフルなノートや

美術館のロゴ入のTシャツや

日本語の本も売っていました。

30分〜1時間もあれば十分見れる、そんなに大きくない美術館ですので、ローザンヌの少し他とは違う美術館に行きたい方は行かれて見てくださいね。

「Collection de l'Art Brut(アール・ブリュット・コレクション)」の場所はこちら↓

最後までお読み頂きありがとうございました。こちらの美術館に行ってみたいな♪と思っていただけたら、是非「ぽち」っとお願いします♪

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