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🇨🇭Musée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)でOskar Kokoschka(オスカー・ココシュカ)と出会う

2021年8月9日

Vevey (ヴヴェイ)にあるMusée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)に行ってきましたのでご紹介したいと思います。

Musée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)は、Fanny Jenisch(ファニー・イェニシェ)さんという方からの寄贈が元となり建設された美術館です。また、美術館の建設をする際、亡くなったご主人と幸せな時間を過ごしたこの地に感謝の気持ちを込めて20万スイスフラン(約2,430万円)の寄付もしたそうです。

その後も、たくさんの芸術家や貴族から作品の寄贈を受け、現在のコレクションになっているんだとか!また、ココシュカ財団が入っており、オスカー・ココシュカのコレクションルームもあります。

私たちが行った日は、たまたまイベントが行われていて、ドレスアップした人で溢れていたため、内装の写真をあまり撮れなかったのですが、ロビーと中央の階段はモザイクの床で舗装されていて、アンティークの柱や彫像が飾られている素敵な内装でした。また、この建物は100年前の建物を使用しているそうで、外装もとても素敵でした!

入場料は大人12フラン(約1,500円)、学生5フラン(約600円)、10歳以下は無料です。Swiss Museum Passがあれば無料で入れます。

営業時間は、11時〜18時で月曜日が休館日です。

「Swiss Museum Pass」について詳しく書いているので、ご興味のある方はこちらからお読み下さいね↓

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歴史的な外観とは真逆で、中は現代的な内装となっていましたが、名だたる画家の作品がたくさん展示されていました。

例えば、こちらはフランドル派の絵画という、15〜16世紀のルネサンス時代にブルゴーニュとハプスブルク領オランダで活躍した芸術家の作品です。あまりにも、美しい作品だったので、なんとなく写真に納めていたのですが、昔の作品なのに、状態よく保存されていて驚きました。

それから、スイスの画家と言ったらこの方!「Ferdinand Hodler (フェルディナント・ホドラー)」の作品です。1882年頃の渓谷を描いたそうです。

次の部屋は、壁が青く金縁の作品がとても映える部屋でした。

まず目に入ったのはこちら、「Pablo Picasso (パブロ・ピカソ)」の作品です。1899年のバルセロナ大聖堂の回路から見た噴水を描いた作品です。ピカソの絵はあちこちの美術館でたくさん見てきましたが、「これは、ピカソ?」というような感じで、作家名を見て驚きました!湖に写った建物が揺れている感じとか躍動感が伝わってきて面白い作品ですよね。

それから、同じ部屋で目に付いたのがこちらの作品です。ロシア出身のフランス人画家Nicolas de Staëlさんの作品です。タイトルは「マリン」ですが、青い海に浮かぶ貨物船がなんとも可愛らしいですよね。

そして、これぞホドラー!な作品もありました!

これは、スイスのアルプス、Eiger (アイガー)・Mönch (メンヒ)・Jungfrau (ユングフラウ)が霧に覆われている様子だそうです。スイスに住んでいると馴染みのある光景に、親近感が湧くものです・・・!

続けてホドラーの作品ですが、 こちらの肖像画は奥さんのBertha(ベルテ)と妹のLoise(ルイーズ)を描いた作品だそうです。

青い部屋の次はオレンジ色?赤?の部屋でした。

この部屋には、一つだけショーケースに入った小さな作品があり、ひときわ目立っていました。

なんだろうと思って調べてみたら、この作品はイタリア人画家の「Giorgio Morandi(ジョルジョ・モランディ)」さんの作品でした。Giorgio Morandi(ジョルジョ・モランディ)は、20世紀美術史において最も重視される画家の一人として有名で、さまざまな芸術運動が生まれては消えていった20世紀において、独自のスタイルを確立し、静物画を中心にひたすら自己の芸術を探求した画家だったそうです。

日本でも、有名なようで1990年代には日本のたくさんの美術館で特別展が開かれていたみたいです!親世代に聞いたら知っているかもしれませんね!

続けて特別展その①では、外科医のPierre Decher(ピエール・デッカー)さんが集めた名だたるアーティストの版画コレクションが展示されていました。

版画といっても、このようにとても細かい作品で、版画とは思えないほどでした!

そして、「Oskar Kokoschka(オスカー・ココシュカ)」の特別展に着きました!

Oskar Kokoschka(オスカー・ココシュカ)は、オーストリア出身、近代オーストリアを代表する画家の一人です。

実は、ここの美術館に来るまで彼のことは知らなかったのですが、作品を見ていくうちにとても興味が湧いてきました。

まずは、彼のアトリエを再現した部屋を見ました。

絵の具台の上に猫の置物があって、ちょっとユニークな感じもします♪

隣の部屋に入ったら、ショートムービーが流れていました。

このショートムービーは、パラパラ漫画みたいな感じでした。

1915という年号がありますが、この年号はココシュカが第一次世界大戦にに従軍した年だそうです。

そこに、カラフルなおじさんや平和の象徴の鳩や女神、戦争の様子などが登場して音のないストーリーとなっていました。おそらく、このカラフルなおじさんはココシュカ本人のことだと思います。

と言いますのも、これからお話するココシュカの生涯とショートムービーがなんとなく繋がっていたからなんです。

ココシュカは、第一次世界大戦に従軍する前、作曲家グスタフ・マーラーの未亡人、アルマ・マーラーと恋愛関係にあったのですが、従軍している間にアルマは別の男性と結婚してしまったそうです。またココシュカは戦争で頭部に傷を負い、失恋と戦争の傷から立ち直ることができなかったそうです。

そこで、アルマの等身大の人形を作り、外出する際にも人形を連れていったりとアルマのことを引きずっていたんだとか・・・でも、ある日お酒に酔って人形を壊し、ようやく自分を取り戻すことができ、美術セミナーの講師を務めるなどして育成にも力を入れることができるようになったそうです。最終的にはスイスに定住しモントルーで亡くなったそうです。

戦争を経験した画家の描く作品は、どこか説得力がありますよね。何の情報もなく美術館に行って、心惹かれたり、気になる作品を描いた作家さんのことを調べるとほとんどが、今の平和な世界に住む私たちとはかけ離れた人生を送っているんです。

昔は、今みたいにネットがなかったので、作品でその当時に何が起こって、どんな気持ちで、どんな生活をしたかを伝えていたのだと思うと、本当に絵画や美術作品を見るのって大事だなと思いました。

スイスに来て、約1年でたくさんの美術館に行って、そういったことに気がつけてよかったです。

さて、実はこのMusée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)が、Swiss Museum Passの有効期限で使える最後の美術館でした。

ということで、明日は1年間で行った美術館・博物館のご紹介と、Swiss Museum Passを使ってどれだけお得だったかをお話していこうと思いますので、是非明日もお読み下さいね♪

以上、「Musée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)でOskar Kokoschka(オスカー・ココシュカ)と出会う」でした。

「Musée Jenisch Vevey(イェーニッシュ美術館)」の場所はこちら↓

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