歴史あるフリブールの街に、マニアックな博物館があったので行ってきました!
さて、マニアックな美術館とは何かと言いますと・・・
こちらの四角い建物「印刷博物館」です!
「印刷博物館」なんて、その仕事のプロでもないのに誰が来るんだろうと思いながらも行ってきましたが、入ってびっくり!想像以上に面白い美術館でした!では、「印刷博物館」についてご紹介していきますね♪
まず、建物の説明から・・・!この建物自体は1475年頃に建てられ、もともと穀物倉庫として使われていたそうです。歴史がありますね〜。
と、歴史を感じながら中に入ってみたら、外装とは裏腹に中は現代風でした。
入場料金は、大人10フラン(約1,200円)子供・学生6フラン(約730円)です。また、「Swiss Museum Pass」があれば無料で入れます。
営業時間は月曜と火曜は休館日、水曜と木曜は予約のみ、金曜と土曜が11時〜18時、日曜が10時〜17時です。
「Swiss Museum Pass」についてはこちらからお読み下さいね♪↓
受付はだいぶ現代風でしたが、やっぱり他の部分は昔の建物の名残が所々にあります。最初のフロアに行く入口の石の装飾なんかに目をやるとその名残を感じることができました。
この博物館は全部で5つのフロアがあります。こんな感じでどこの階に何があるのか書いてあったので、とても親切だなと思いました。(ドイツ語読めませんが笑)
それから、各階の見取り図もあります。こういった図があると、広くて複雑な博物館や美術館に行った時に迷わなくてすむからいいですね!
更に親切なことに、展示を見る順番を大きな文字で示してくれていました!
なので、気がついたら、印刷技術についての歴史の流れが頭に入っていました!今までたくさんの美術館や博物館に行きましたが、ここまで親切なのは初めてかもしません。
2番の展示場では、人形が何かを書いていました。これは1350年までの話で、当時印刷技術がなかったために、全て手書きだったそうです。
それと、1500年くらいまでの年表がありました。これを見ると、1350年代の手書きで広告などを作っていた時代からスタンプになったと書いてあります。
実際のスタンプが展示してありました。もちろん手彫りですが、とても細かい柄のスタンプですね。確かに、これを手書きで何百枚も書いていたら時間かかりますが、スタンプになると一気に効率が上がりますよね!
1450年代以降は本を作るようになるのですが、アルファベットの様式など様々なパターンが生まれたそうです。
この辺の発明に関わっていたのが、ドイツ人のヨハネスグーテンベルクさんという方で、この博物館の名前にもなっている人です。印刷に改良を加えた活版印刷技術の発明者といわれている歴史的に重要な人だそうです。
こちらはスイスの地図ですが、それぞれの地域で初めて印刷についての仕事を初めた年代が書いてありました。
印刷物はどんどん大きくなって、大きな機械で版画をするようになります。版画、懐かしいです。小学校の時、授業で彫刻刀を使って、絵を掘って、刷った記憶があります。それと同じ仕組みですよね!たぶん。
2階に来ました。2階では、タイポグラフィ、画像複製、4つの印刷工程(レリーフ、凹版彫刻、リソグラフィー、スクリーン印刷)についての展示物を見れます。
なので、さまざまな時代の印刷機とワープロが展示してあり、1500年代までの職人技から工業用への印刷物生産の進化を見ることができました。
まずは大きな大型印刷機がありましたが、その周りには小型の印刷機が展示されていました。
これはワープロの原型だと思いますが、右側のボタンを押すと文字が印刷されるような仕組みでした。
こちらは、手前にアルファベットのボタンが並んでいます!打ちたい文章を譜面台のようなところに置いて、見ながらタイピングしていたのですね。
こちらは面白いことに、ドイツ語とフランス語の両方対応しています!フリブールはまさにドイツ語圏とフランス語圏の境にある街なので、公用語が2つなわけですが、それもあって、どちらもいけるタイプが作られたのかもしれませんね。ちなみに、アメリカ製で1899年に開発されたそうです!
そして、1962年には、ついにこんなにコンパクトになりました!今まで見てきた印刷機が超巨大だったから、これは画期的だったでしょうね!
今までは文字の印刷でしたが、この辺からは画像の印刷もできるようになってきます。
これはカメラですよね!昔の映画?とかで写真を撮るシーンでこんな感じのを見た気がします。これを見ると、現代のスマホでのカメラ機能って画期的すぎる技術ですね!
一方で、ずっと白黒印刷だったものが、カラーになってきます。
昔のパソコンって感じです!
もうここまでくると、カラー印刷技術+紙以外のものに印刷できるということで、こういったビニール袋や、
白黒とカラーページを混ぜた雑誌や新聞の作成や、
お皿や切手、シールなども印刷で対応できるようになりました。
自分のまわりのものを見て今まで何も思ってなかったけど、こうやって印刷物の歴史を知っていくと、物凄い技術の発展の中に生きているんだなぁと感慨深くなりました・・・本当に感謝ですね!
印刷工場のミニチュアもありました!かなり精密に作られていたので、細かい部分まで見れて面白かったです。
あと、布バックやTシャツに印刷するコーナーがありました。どうやら、こちらの博物館は予約制にはなりますが、ワークショップを色々やっていて、今まで紹介してきた機械を実際に使って、印刷する瞬間を見せたり、版画や折り紙、製本、紙造りなど、たくさんのイベントが用意されているようです。恐らく、水曜日と木曜日が予約のみなのは、それらのワークショップのためだと思います。子供にとってみたら、楽しいイベントですね♪
そして、3階に行きます。
3階では「スイス紙幣の歴史」展をやっていて、過去の紙幣が展示されていました。1911年〜の紙幣ですが、昔のお札って大きかったんですね!
次は、左から1976年〜、中央が1995年〜、一番右が現在使われているフラン紙幣です。
そう、ずっとどこかで言おうと思っていたのですが、スイスフランのお札って、10フラン、20フラン、50フラン、100フラン、200フラン、1,000フランと6種類あるんですね。で、最初に両替に行った時にめちゃくちゃ驚いたんですよ!
みなさん、1,000フランっていくらだと思います??
なんと、1000フランは日本円にして約121,000円ですよ!
約121,000円が1枚のお札になっているってやばくないですか!?(笑)どういった局面で使うんだろうっていつも思います(笑)
もし100万円を持ち歩こうと思ったら、1000フラン紙幣を8枚だけで済むわけですよ!(笑)8枚って(笑)
そもそも普段1000フランなんか滅多に見かけませんが、いやぁ、驚きましたね(笑)
屋根裏部屋で紙幣を見たらエレベーターで地下まで降りました。地下には、印刷の仕事場の道具などが展示されていました。
文字のスタンプの数が凄いんですね!一つ一つ配列を設置して印刷していたらしいのですが、気が遠くなりそうです・・・
地下の展示場を見終わったので、受付があったグランドフロアに戻ってきました。帰ろうとしたら、さっき地下でみたような引き出しが無造作に積み上げられていました。結構雑な感じだけど、後から展示するのかな〜なんて思って近づいてみたら・・・
!!!!!
まさかの売り物でした(笑)引き出し1段150フラン(約18,200円)!えー。これ買えちゃうんですね(笑)
あと、大量のスタンプも売っていました。前にご紹介したトラム博物館でもそうだったけど、昔のものを普通に売っちゃうんですから、衝撃です!
それだけ、物持ちがいいってことなんでしょうけどね・・・!
「トラム博物館」についての記事はこちらから!↓
色んな意味で驚きや発見がたくさんある博物館でした!
最後にFribourg (フリブール)の町並みを!こんな素敵な街にある博物館なので、Fribourg (フリブール)に行ったら、ちらっと行ってみてくださいね♪
以上、印刷の歴史が学べる「Musée Gutenberg (印刷博物館)」でした。
「Musée Gutenberg (印刷博物館)」の場所はこちら↓
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